2021年 11月に「ドレープ性測定」を紹介しましたが、今回は詳細をお知らせします。
この ドレープ性測定 は弊所にて開発した方法で、 試験方法は「科技振法」に詳細を記載しています。 操作方法は以下の通りです。
- ① 試料台の真中よりやや右側に距離測定器を仰向け状態に置く。
- ② 表示版の電源を試験開始30分前にONする。
- ③ 距離測定器の上に試料(掛けふとん等)を自然状態で掛ける。
- ④ 距離測定器の腰部表示盤より距離を読み取る。
- ⑤ 距離測定器を右方向に90度回転させ、固定する。
- ⑥ 背中とふとんとの隙間距離を背部表示盤より読み取る。
- ⑦ 距離測定器を左方向に90度回転させ、④と同様に距離を読み取る。
(科技振法から抜粋)
このようにして、仰向け寝から横向け寝に体位変換されたときに、 掛けふとんが身体に沿っている方が「ドレープ性」が良いことになります。 良いドレープ性を求めると、重さのある掛けふとんになるかと思われますが、 睡眠中の寝返りを抑制する研究報告もあります。 従って、適度な軽さとドレープ性の良さが備わっていることが良いと思われます。
ドレープ性の測定は、英国(UK)に測定方法が確立しています。
使用治具:ドレープ性測定用30㎝φ×200㎝(ウレタン製円柱:英国規格 5335:1991 ) 英国規格では、円柱に掛けふとんを掛けて、円柱中心部分からふとん端と床設置の距離を 32㎝以内であればドレープ性は良好としている。
これを利用して「ベビーサイズ」の掛けふとんのドレープ性を実験的に行ったことがありますので紹介します。
ベビー用掛けふとんはサイズも小さく、ドレープ性測定用機器では測ることが出来ません。 そのため UK規格の方法を改良して行ったものです。
評価方法 ふとん衿部分の体圧分布を測定し、この設置個数で評価。 (ドレープ性:掛けふとんを掛けたときの衿部分の密着度合いと定義)
- ■ドレープ性が良いとされる体圧分布例
- ■ドレープ性があまり良くない体圧分布例
UK規格の治具(ドレープ性測定用30㎝φ×200㎝)は弊所でも所有しており、 評価用のご相談可能ですのでご活用お待ちしています。