先月のブログにて 「サーモグラフィ」 について少し触れたこともあり、
今月は 【サーモカメラ】 使用時の現場をご紹介したいと思います。
サーモカメラ は 「好感度赤外線放射温度計」 で、
測定対象物から自己放射されている赤外線エネルギーを
二次元検出器(マイクロポロメーター)により 電気信号に変換し、
熱画像として表示する装置です。
これは、夜間攻撃時用に軍事利用されたことで 1990 年の 湾岸戦争以降に普及し、
一般には高額だった サーモカメラ が 購入しやすい価格になったようです。
その後、新型インフルエンザの水際対策として 空港の検疫所に多く設置され、
最近では 新型コロナウイルス対策で さらに普及促進しました。
寝具業界では 製品の性能評価で 暖かさ や 冷たさ を
視覚的にわかりやすく示すために使用されています。
サーモカメラ を使用の際の注意点として、
- ・温度を裏付けるため 寝床内測定 を使用したデータを 平行して取得する
- ★寝床内測定についてはこちらです → CIL Diary 寝床内測定Ⅰ CIL Diary 寝床内測定Ⅱ
- ・測定対象物の素材を確認し、カメラの放射率の設定をする
- ・カラーで使用する場合、カラーレンジ(最大温度・最小温度)を統一する
- ・環境設定は 夏寝具:温度 28℃ ±2、湿度 60% ±5
- 冬寝具:温度 17℃ ±2、湿度 60% ±5
- ・温度、湿度を設定後、1時間以上安定させてから実施する
- (その際に カメラ画像に写る壁面が安定していることを確認する必要がある)
カメラの使い方、測定方法については 『寝具性能測定マニュアル(日本ふとん協会)』に
詳細の記載があり、弊所では この規定に基づき実施しています。