水分移動特性

2021年 8月 に【水分移動特性試験】について取り上げました。

【水分移動特性】とは「吸湿性」「透湿性」「放湿性」の3つの性能を総称しています。

本測定は、初めに「吸湿性試験」「透湿性試験」(24~72時間)を行い、

その後、「放湿性試験」(24~72時間)を行う 大変時間を要する試験です。

 

今回は、その中の「吸湿性試験」「透湿性試験」について詳しく説明します。

試料は 45㎝角にカットしたものを使用、

図1のように下段に溜めた蒸留水が 20℃ 65% 環境で蒸発し、

一部は試料に吸い込まれます。

吸い込まれて試料に滞留した水分量を「吸湿性」 と言います。

また、一度は試料に水分が吸い込まれますが、

時間をおくと試料からも水分が蒸発し減っていきます。これを「透湿性」と言います。

この時重要なのが 下段から蒸発した水分が全て試料に向かうことです。

JIS の規定では 下段の蒸留水と上段の試料の間を、商品用ラップで閉鎖するとしています。

特に注意が必要なのが、ラップ設置時にテンションが無いことです。

ここにテンションがあると 上下段の質量を計測して記録しているので、

正確な結果が得られないためです。

また、質量を計測している天秤の精度が 0.1g のため、

少しのテンションが大きな測定誤差となってしまいます。

 

現在、本測定が実施できる検査機関は CIL 快適睡眠環境研究所 だけとなっています。

ぜひ お気軽にお問い合わせくださいませ。

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1 ふとんの水分移動特性試験装置