今回は 枕 のお話です。

最近は 自分に合った枕を作るために、

身体を「mm単位」で測定したうえで購入する方が増えているようです。

(せっかく体型を計ったのだから、さぞ精密な枕が出来る)

と期待してしまうのは無理もありませんが、

実際には 各店舗にあるさまざまな枕には 3㎝ とあっても、

製造メーカーが違うと高さが一致しない場合もあるなど、不思議な現象が見られます。

 

CIL快適睡眠研究所では、枕の性能測定が実施出来ます。

【枕の高さ・硬さ測定】

この測定は 頸椎部分の枕の高さを測定出来ます。

6㎏ のおもりを枕に乗せ測定します。同じ要領で、圧力センサーを入れて硬さの測定も行います。

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【枕の表面温度測定】

枕の使用時に、暑さを感じることがあるかと思います。

枕は「頭寒足熱」といって、冷やす(熱がこもらない)ことが良いとされています。

これを測定出来る設備があります。

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【枕の体圧分布測定】

枕を使用したときの体圧の状態を測定出来ます。

写真3 の「枕4」のような画像が撮れたときに、使用者から「枕が良い感じ」の感想がでます。

首のところに色が付いており、「首が支えられている」という状態を示しています。

これは販促時に良く使用されているため、1度は見たことがあるのではないでしょうか。

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このように、枕の性能に関するさまざまな試験が可能ですので

ぜひご利用お待ちしております!

2022桜

4月の初旬 下妻では桜が満開となり、あっという間に桜吹雪となりました。

雨が多く心配でしたが、無事 CILメンバーで写真を撮ることができました。

現在はすっかり葉桜になっていますが、新緑の景色も気持ちが良いですね。

 

下妻では、ゴールデンウイークに田植えをする家が多いので

来週頃から 田んぼに水を張り始めます。

この景色がとっても綺麗で 初夏を感じる風景で大好きです!

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今年もまた、お花見はできませんでした。。

来年こそ。。!

 

睡眠実験

CIL快適睡眠環境研究所では、様々な寝具の性能評価を積極的に行っています。

しかし、折角寝具の性能を調査しても その性能が睡眠にどのように影響しているかの調査が必要です。

これを調べる方法が睡眠実験です。

具体的には、その寝具を使用して眠る日と 使わずに眠る日の睡眠の状態を比較します。

使用する機器は、普段の睡眠を阻害しないように配慮した睡眠測定器を使います。

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最近は簡易式の睡眠測定器が出回っていますが、弊所では論文作成可能な研究用機器を使用し

エビデンスに対応できる分析作業を行います。

また、被験者にご協力いただくため弊所倫理委員会の審査の上実施しています。

「よく眠れる寝具」のエビデンス取得のためのお手伝いが出来ますので、

皆様からのご依頼をお待ちしています。

恒温恒湿室の校正

CILでは、毎月 恒温恒湿室の校正を行っています。

恒温恒湿室については 下記リンクをご参照ください♪

CIL Diary 恒温恒湿室

 

恒温恒湿室は、羽毛や製品の様々な試験に 日々使用しているため

環境が正しく保たれているかの確認作業が必要になります。

毎月校正を行い、精度を正しく管理することで試験の信頼性が保証されます。

 

※校正の様子

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72時間 (20℃  65%RH 設定:標準状態)記録を録った結果は、下記グラフのとおりです。

温度平均 20.01℃ ±0.03℃(標準偏差)

湿度平均 63.11%RH ±0.17%RH (標準偏差)

と、安定していることを確認しています。

 

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保温性測定

「厳寒の候」を挨拶に使う時期、

1年のうちで一番寒さが厳しいとされているそうですね。

今月は 今の時期に最適な、寝具の【保温性】について書いてみます。

 

求められている寝具の性能は様々ですが、要求度の上位に入るのが【保温性】です。

測定方法は JIS 及び 科技振法 で規定されており、

寝具の暖かさを数値化することが可能となっています。

 

弊所で保温性測定を行った場合の単位は :tog(トグ)値でご案内します。

但し、JIS の測定では clo(クロ)値 となりますので、ご希望により換算してご報告可能です。

※室温 21℃ の環境に安静にした状態の人間が、快適と感じる着衣量を 1clo と定義しています。

(ちなみに 0clo は裸の状態)

数値が大きいほど保温性が高いことを意味します。

 

必要な tog値 は人によって異なります。

年齢を重ねると基礎代謝が低下するため、tog値 の高い寝具を必要とします。

年齢だけでなく、性別・体型などによっても異なりますので

寝具を選ぶ際の1つの指標にされてはいかがでしょうか。

 

tog値 について 下記リンクをご参照ください ♪

http://www.cil.or.jp/comfort/#sec01

 

CIL睡眠環境研究所にて 保温性測定 のご依頼を承っております。

お気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

恒温恒湿室

CIL快適睡眠環境研究所では、3室の恒温恒湿室を所有しています。

2室は、標準状態(温度20℃、湿度65%RH)を一定に保つことの出来る部屋で、

JISなどの羽毛試験や保温性試験などに使用しています。

環境条件の精度を安定させることで、測定される試験結果の信頼度も上がるわけです。

今回、点検修理を行った部屋は 弊所が所有する恒温恒湿室で

制御範囲(温度10~30℃、湿度30~80%RH)が広く、

広さも約11㎡あり睡眠実験や劣悪環境の再現など様々な環境を再現できる部屋です。

点検を終えたこの機会に、お気軽にお問い合わせください ♪

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ドレープ性測定

掛けふとん・毛布などの掛け寝具の性能で「ドレープ性」があります。

掛けふとんのドレープ性の良し悪しは、

人と掛けふとんの間に隙間が無いほど「暖かい」と感じます。

寝具ではこの言葉と同じ意味で「肌沿い」とも言います。

生地で言う(優美にまとわせ ゆったりとしたひだを入れる事が出来る性質)「ドレープ性」や

厚手のカーテンを意味する「ドレープ」とは、異なります。

弊所で実施可能な「ドレープ性測定」は、

人が仰向けで寝ている状態から横向きへ移動した際の、掛けふとんと背中との距離で評価します。

本測定は弊所にて開発し、国内で実施可能な施設です。

ドレープ性測定のご依頼をお待ちしています。

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寝返りのしやすさ

「寝返り」とは睡眠中に寝姿勢体位(仰向け、横向きなど)が変わることをいい、

一晩で20~40回寝返りをすると言われています。

寝返りのしやすさは敷きふとん購入を決める際の、

一つのポイントになるのではないでしょうか。

これまでは、柔らかい敷き寝具は動きづらく、硬いと動きやすいと言われていましたが、

近年の研究では「柔らかく」「臀部沈み込みが少ない」ことが

寝返りのしやすい敷き寝具とされています。

CIL快適睡眠環境研究所では 2021年9月から、

寝返りのしやすい敷き寝具の測定が可能となりました。

この測定器は足利大学と近畿大学の研究から作成されたもので、弊所にしかありません。

この機会に敷きふとんの寝返りのしやすさを示す指標としてご利用頂けますと幸いです。

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耐久性試験機

よく「敷きふとんは何年使えるか?」と聞かれます。

寝具業界において、寝具の寿命は、「敷きふとんは3年、掛けふとんは5年」と言われており、

販売時には、販売員からそのように言われると思います。

最近では「ウレタンフォーム」を主体とした敷きふとんを見かけますが、

ウレタンフォームやスプリングベッドは 8万回圧縮テストに合格していると、

耐久性に優れるとして販売しています。

 

2000年頃、業界団体と日本睡眠環境学会(横浜国立大学 工学部)で

「ふとんの耐久性調査委員会」を立ち上げ、

「敷きふとんは3年、掛けふとんは5年」の実証研究が行われ、

その結果として作られたのが、「耐久性試験器(写真)」です。

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この装置で300回叩いた状態が使用1年に相当するとされ、

3年であれば 900回叩くことで再現可能です。(叩いた状態の動画)

 

この装置は、国内の検査機関で所有しているのは CIL快適睡眠環境研究所のみ

となっていますので、是非、皆様のご利用お待ちしています♪

 

水分移動特性試験

「水分移動特性試験」という言葉は、あまり聞き慣れない言葉だと思いますが、

寝装品の重要な性能である「吸湿性」「透湿性」「放湿性」の3つの性能を総称して、

「水分移動特性」としてJIS(日本産業規格)に規定されている用語です。

 

「ふとんの水分移動特性試験方法」はJISで規定され、3つの性能を数値化できます。

この測定器を保有し、公的測定機関で実施出来るのは、

国内では弊所のみとなっています。(JIS L1915)

 

寝装品は、人間がその中に入って睡眠をします。

一般に睡眠中にコップ1杯分汗をかくと言われ、その汗は寝装品に吸収されます。

 

そのため、人間の汗をよく吸って、吸った汗が人間に戻らないように、

外に放湿することが理想です。

寝装品の素材、構造によって、その性能の良し悪しがあり、

もし悪い場合は睡眠中の寝床が蒸れた状態となってしまいます。

 

製品の性能を表現する際のエビデンスとして、測定のご利用をお待ちしております。

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